愛する人との死別から立ち直るために 今考えること

家族と死別して、天涯孤独になった女性が、統合失調症を発症しながら寛解、少しずつ立ち直ろうとする記録

母が死んでから 一番苦しい思いをした大晦日

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母が死んで、1年目、私は母の遺した物を整理しようとしていました。

詳しく言えば、母が遺した写真、母が遺した手紙(多分知り合いからもらったものでしょう)それから母が若い時に着た振袖と丸帯。

 

それらを、近所の神社のお炊き上げで燃やそうと思いました。

ある大晦日、私は母の遺物を紙袋に入れて神社に向かって歩いていました。

 

田舎の道は真っ暗です。真っ暗な道は誰も歩いていません。私は切なくて切なくて泣きながら歩きました。「2度とこんな思いはしないんだ!」

 

今思えば悲しみに耐える体力は残っていたのだと有り難い

 

私はこうつぶやいていました。夜11時半、神社への道は暗く

お炊き上げの火も見えませんでした。狂いそうに寂しかったです。

 

いったん、家に帰り、夜中の12時になってから、神社へ歩いて行きました。今度は大勢の人が歩いていました。

 

私は安心して、みんなの後を付いて歩きました。お炊き上げの火も見えます。ほっとして、燃え盛る火の中へ、母の遺物を放り投げました。

 

それらはふぁあっと火が付き、あっという間に大きな炎になりました。

わたしはほっとして、神社の参道を歩き続けました。

 

今、この神社は大晦日のお炊き上げをしなくなりました。危険だからだそうです。・・・あの時、燃やしておいて良かったなあ、と心底思っています。

 

森田健さんの書いた 生まれ変わりの村、という本では、紙に絵を書く(または写真に撮る)を火で燃やすと、あの世に届く、という表示があります。家の写真とか、お菓子の絵とか、そんなものを燃やすと、

 

あの世で亡くなった人の魂のところで、本物の家になり、本物のお菓子になって

渡っていくんだそうです。

 

母親のところに遺物が届いているといいな、と思います。