愛する人との死別から立ち直るために 今考えること

家族と死別して、天涯孤独になった女性が、統合失調症を発症しながら寛解、少しずつ立ち直ろうとする記録

統合失調症 霊が憑いたと思い 曹洞宗のお寺に除霊に行く

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私は熱心に宗教の道場に通いましたが

私に聞こえる声はひどくなる一方でした。

 

私はあせっていました。

「早くこの霊を取り去って平穏な気持ちになりたい」

でも症状は重くなるばかりでした。

 

ある日、知り合いのお坊さんに頼んで

有名なお寺に除霊に行きました。

 

お寺では全然除霊ができず、お坊さんに怒られた

 

 

荘厳な衣装に身を包み、お坊さんはお経を読みながら私の周りをぐるぐると回りました。

私の体はゆらゆらと揺れています。

お坊さんのお経が終わろうとするとき

私の中の何かが声に出して叫びました。

 

「祓えぬぞ、祓えぬぞ!」

その途端、お坊さんは私に向かって叫びました。

「金は返すから帰りなさい!」

お経料として渡した5千円の包みを私に返しました。

 

「世の中には重病で死にそうで、生きたい、生きたい、と思っている人もいるのに

 ふざけているんじゃない!帰りなさい」

お坊さんは私が悪戯をしている、と思ったようでした。

 

外では雨が降り出していました。それでもお坊さんは

「傘を貸して上げる」

と言ってくれました。

家、傘は持ってます」

と、答えて、私は雨の中を泣きながら歩きました。

 

仏教では「輪廻転生」は認めていません。つまり霊の存在を認めていません。

だから仏教では霊は祓えない、という話は聞いたことがあります。

 

私はどこにも助けがないことを感じながら、雨の中を傘で顔を隠して

泣きながら駅までの道を歩きました。