毎日、恐怖感にとらわれて暮らしていた、ある日
私の郵便受けに一通のチラシが入りました。
それは「手かざし」と言われる宗教のチラシでした。
その「手かざし宗教」の道場と呼ばれる場所は
私の家から自転車で行ける距離にありました。
私は自転車を漕いで、その道場に向かいました。
そして、手かざし、というのを受けました。
家にいるのが嫌で、毎日道場に通い、手かざしを受けました。
手かざしを受けているうちに、幻聴が聞こえるようになった
10日もたった頃でしょうか、私の耳に声が聞こえだしました。
「ろうそくが消えた」と私の中の声は言いました。
「雪の中で死んでいたお前を見ていた」
さらに声は聞こえました。
私は霊が憑いた、と思い、さらに熱心に道場に通いました。
けれど、道場に通っても、通っても声は聞こえるのでした。
そして、私は「手かざし」の宗教に入信しました。
入信するのに10万くらいのお金がかかりましたが
私は夢中でした。
入信して手かざしを受ける際
私に向かって光の輪が走ってくるのが見えました。
そして私の耳にははっきりと聞こえたのです。
「私はあなたの守り神です」
という声が。